フィルターの「ガラス」を「8 , 15 , 170」で。

2011年03月02日

 手描きの最大の魅力は、やはり線画になるでしょう。特に水彩画の下絵の線画は、構図もさるこながら「鉛筆のタッチ」に魅了される作品があります。

 魅力ある線画はデザイン的にも優れていて、「味」のある手法で描かれています。味のある手法とは、その人の個性でもあるのですが、しかしそのように描くには相当の時間や努力が必要です。

 アドビのイラストレータというソフトで描くイラストは、綺麗な線で描かれていますが、何故か個性と言うか味がないように思えます。
 それはキャラクターなど極めてハッキリしたイラスト作成に向いていて、人物画や風景画には向いていないように思えます。

フィルターの「ガラス」を「8 ,  15 , 170」で。

 Photo shop とタブレットを駆使して、いろんな人がいろんな作品を作成しています。道具がデジタルに変わっただけで、作成時間は同じように思えるのですが、やはり「レイヤー」が使えることと、やり直しが無限に出来るからでしょう。

 そのような手間をかけないで「数秒で水彩画を作成する」のが、現在テスト中の「PAWC.atn」という Photo shop のアクションです。しかしこのアクションを作成するにあたり、沢山の問題がありました。

 線画の雰囲気や色合いなど、しかし特に最近気になったのはやはり「線」でした。写真を使って線画にするわけですが、建物を描画すると写真と同じように「直線」になります。実際手描きの場合では、まず定規を使って引いたような線にはなりません。どうしても「不安定な線」なるはずですが、それが直線のままでは可笑しいのではないかと気づき、試行錯誤するはめになりました。

フィルターの「ガラス」を「8 ,  15 , 170」で。

 夜な夜な色々とテストを繰り返しているうちに、「フィルタ -> 変形 -> ガラス」に落ち着きました。設定には微調整が必要で、特に人物などに使用した場合、顔が変形するので注意が必要です。

 個人的には最初のアクション工程の「1行目」で、変形処理するようにしています。数値的には「8 , 15 , 170」で使用しています。特に建物などでは程よい変形になるので、手描きの雰囲気を出すのに重宝しています。

 普段は全くといっていいほど使わないフィルターですが、アメコミ画風やスケッチ画風の画像処理では「思ってもいなかった」ようなフィルターを沢山使います。まして画像を「変形」するなんて、「ご法度」のフィルターでもあります。

つづく


Posted by 熱中人 at 13:35
 

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フィルターの「ガラス」を「8 , 15 , 170」で。