点(ドット)を線に変える。

2011年02月03日

 写真から線画にするには、それなりの工程があります。Photo shop を使って作成するわけですから、特殊なフィルターを使って作成するわけではありません。

 暗闇では人物や風景を判別することは出来ませんが、月の明かりでは物の形や遠近感が判別できます。つまり光が物に当たって出来る影によって、立体感や奥行きなどを感じることができます。

点(ドット)を線に変える。

 人物の写真でも光を当てすぎると、凹凸がなくなり顔の輪郭さえ解らなくなります。特にプロのカメラマンは、人物に当たる光を重要視します。その光の具合で、写真の良し悪し、あからさまに出るからでしょう。

 写真から線画に変換する場合も、やはり写真の写り具合が重要になっています。程よいライティングとはつまり、曇りの日に撮影したかのような写真ではないかと思います。私は曇りの日を見ると、「写真日和」と口癖のように言っています。

点(ドット)を線に変える。

 写真を線画にするには、印刷の製版技術のような工程が必要ですがフィルムは使いません。例えば顔の輪郭を抽出するには、ポジの写真と「少しぼかした」ネガの画像が必要です。

 まずカラーをグレースケールに変換して[B]、その変換した画像をコピーしてレイヤー1にペーストします。レイヤー1の画像を反転して、レイヤー1の設定を「覆い焼きカラー」に設定します。この時点で画面は「白く」なります。ここから輪郭の抽出作業が始まるわけです。

 レイヤー1を選択し、フィルターの「ぼかし=2px」にセットします。すると薄く輪郭が見えてきます[C]。この時点でレイヤー1と背景を統合します。

 次にレベル補正を使って、輪郭がハッキリ見えるようにコントラストや明るさなどを調整していきます。

 輪郭がハッキリ表示できるまで微調整して、次に「ぼかし」を使って全体を滑らかにします。[D]

点(ドット)を線に変える。

 ぼかしを使って全体に滑らかになったら、次は「2階調化」を使って必要のない線を削除します。[E]
そしてもう一度「ぼかし」を使い、「明るさ・コントラスト」で輪郭をハッキリさせます。[F]

 さらにもう一度「2階調化」[G]と「ぼかし」、それに「明るさ・コントラスト」を使って画像を整えていきます。[F]

点(ドット)を線に変える。

 写真をアメコミ画風にするには線画抽出も大切ですが、線画のスムーズ処理も大事なところです。何故なら「描いていないのに、描いたように見えなくてはならない」からです。

つづく


Posted by 熱中人 at 12:36
 

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